ひょいっと一歩、踏み出すブログ

底辺スカベンジャーM.D.研究者

シリーズ「お金のかからない基礎研究発表」 必要ソフトウェア編(その2)

Officeソフトを導入したことで、論文本文と図をつくる土台ができた。ではさっそく研究内容の発表に向けて、図を作っていくために必要なソフトウェアを紹介していこう。

 

2.paint.net

www.getpaint.net

3.Inkscape

inkscape.org

 

いずれもオープンソースソフトウェアの画像編集ソフトであり、paint.netはラスター画像を、Inkscapeベクター画像を扱うためのソフトウェアである。ラスター画像とは写真などのピクセルで構成された画像であり、ベクター画像とは幾何学模様を組み合わせた線画のことである。要は、それぞれPhotoshopIllustratorの代替品である。

口頭発表用のスライドやポスターは言わずもがな、論文の図表は論文の顔であり、自分の主張したいことを端的に表現するためのもっとも効果的な道具であるため、個人的にはレイアウトのみならず、フォトサイズ、配色、先の太さ、デザインなどを全体を通して一貫させ、細部にまでこだわって欲しい部分である。解析ソフトの出力画像をそのまま貼り付けている論文をたまに見るが、図ごとにフォントもフォントサイズも色もバラバラで統一感がないしスタイリッシュじゃないのでかなり興が削がれる。

この「図の作り方」は、それだけでシリーズ化できそうなくらいなので、あまり当エントリーでは詳細には触れないが、オープンソフトウェアだけでも(見た目だけなら)Nature, Science, Cell等に載っているような図は充分に作れる。一流雑誌に掲載されている論文を読むことは、いい研究内容に触れるだけでなく、一流雑誌に掲載されるような図表を見ることでもある。一流雑誌の一流の図表を、Powerpoint, paint.net, Inkscapeを使って再現してみると、デザインやソフトウェアの扱いを習熟するのに良い方法なのではないかと思う。